チュベローズへ赴いてみた
感覚に語ってくる
こんにちは、いもこです。
特に考察でもなんでもない雑感です。
QUARTETTOに参戦してから加藤シゲアキのことを考えることが多くなりました。
元々小説を読むことが好きな私。なのに加藤さんの小説は傘蟻とピングレしか読んでなかったな~。丁度連載も始まるから買って読んでみよう。
なんてわりと軽めの気持ちでSPA!を購入しました。(加藤さんは羞恥プレイと言っていたがそのあたり私は強いので特に何も思わずレジへ差し出しましたよw)
読んでみて文章の生々しさにしばらく誌面から目が離せなくなりました。
序文からこんなにもあの街の空気を書き出せる男だったのかと少し怖くなりました。多分何処かで「シゲの小説は読み応えあるな~」くらいにしか捉えていなかったんでしょう。申し訳ない。
個人的な話にはなるんですが、私はチュベローズの舞台になっているあの街で過ごしていた時期があります。あの街の独特の空気に触れて暮らしていました。誰も自分の事に興味なんてないはずなのに体に纏わりついてくるようなじっとりとしたあの街。そのときの事が一気に蘇ってきた第一話でした。
とても気持ちのいいものではないけれどあの小説を読んでいる間、私は確実にあの街に帰っていました。
初めて星の王子さまの演出を見たとき、加藤シゲアキの脳内は一体どうなってるんだ。と思う反面、心臓がグッと掴まれるような感覚になりました。
でもそれをうまく表現出来なかったのでここに書くことをあきらめました。
一度あの演出を見た後、星の王子さまを聞くと涙が止まらなくなったこともありました。
今でもこの感覚をうまく文章に書くことはできません。
そんな後チュベローズを読んで分かったのは、加藤シゲアキは理屈なんてどうでもよくて受け取り手を揺さぶることができるんだ。ということ。もしかしたらしっかりとした理論とか意図とかあるのかもしれない。けど私にはそこまでやる必要なんてなくて、ただ加藤さんが与えてくれたものを五感で全力で感じ取ればいいんだという気もしたんです。
チュベローズは私にとってリアルな表現が多くこの先読んでいくのが辛くなるかもなぁ。でもなんで知らない世界のはずなのに割とリアルに書けるんだろう。なんて思いながらこの記事を書いています。
あの街で揉まれていく光太に光あれ。